銃砲所持許可への道【その8】教習資格認定申請 (後編)

銃砲所持許可への道【その8】教習資格認定申請 (後編)

2018年2月

いよいよ教習資格認定申請をしに警察署へ行く。
引越したばかりで土地勘のないまま管轄の警察署へ。
新しい担当官と初顔合わせのうえ面談が待っている…かなりドキドキ。

警察署の受付で話をすると
やはり上の階の生活安全課へ行けと言われる。

前の警察署と同じく階段を上がると
シーーン。
誰もいない、静かだ…。
廊下を歩いて生活安全課をみつける。

ドアをノックして中に入るとそこは小部屋になっていて、カウンター?のような受付がある。
イスと小さなソファーもある。
病院の待合室を小さくしたみたいだ。

そのカウンターには呼び鈴と立て札があってこう書いてある。

《風俗営業の方は一回、銃砲刀剣の方は二回鳴らしてください》

……。

ちんちーーん!!!

すると奥から「はいは〜い!」と勢いよく担当官が出てきた。

「あ、お電話した銃の、」と私が言いかけると
「あ〜はいはい、どうぞ座ってください!」

と被せてきた。

今度の担当官

座ってからもう一度丁寧に挨拶をして担当官を直視する……。

若い!うん、多分若い。
声も髪も勢いよく尖ってる!イガグリのようだ。

(第一印象である)

「では書類を出してください。あーはい、これね。そう、これとこれと。えっと、あ、なんで引越してきたんですか?」

と、慌ただしいうえに唐突な感じだ。
私が一瞬戸惑ってると

「あ、いやいいです。後でゆっくり聞きます。
じゃ、書類も一通りあるようなんで、まずこれ。下に行って、」

「あ、支払いですね」
と、すかさず被せ気味に言ってみた。

すると、
「はい、焦んなくていいですよー。ゆっくりでね(にこっ)」と微笑み返される。

どうも今日は波乱の予感が…。
今回は走らずゆっくり動こう。下の階で手数料を支払う。

8,900円なり〜
8,900円なり〜

部屋に戻って姿勢を正す。

まずは書類の確認や、わからなかったところを聞いて書き足したり印鑑を押したりなんだりして事務的に全ての書類を完成させる。

「では、これから詳しく話を聞かせてもらいますね」

いよいよ面談だ!

面談

始めにお決まりの銃所持の理由や目的、持ちたい銃の種類を聞かれる。
前回と同じように難なく答える。

そして提出した経歴書を見ながら10年間のことを話す。住んできた場所や勤務先、仕事内容などを説明する。引越しの理由や、転職の理由、出身はどこだとか実家の話とかいろいろ。
それを淡々と記録する担当官。

そして
「あれ?yucoさん、この苗字は…??」

あ……

「あの〜、私、離婚歴があるんです」

そう。お恥ずかしい話なのですが
バツイチなんです…。

それは詳しく聞かないといけませんねー
担当官の声のトーンが上がった。

私が固まってると

「えー、じゃあ、前の旦那さんとはいつどこで知り合ったんですか?」
と聞いてきた。

えー?そこから話すのー⁉︎

今日初めて会ったイガグリみたいな男に恋愛話をしなきゃならないなんてー!
しぶしぶ出会いから結婚生活に関して聞かれたことに答える。

「で、離婚の原因は?理由は?」

えーーん
酒でも持ってきておくれよー

頭の中が大忙しだ。
言ってもいいことと
言わなくてもいいことを
ものすごいスピードで振り分け、
誤解されないように言葉を選びながら話す。

ひと通り話終わると

前の旦那さんにも話を聞きたいので連絡先教えてください
さらっと言うイガグリ男。

なんだとー?!
イガちゃん、私もうグッタリなんですけど…。

以下、イガちゃんから聞かれたことリスト。
(覚えてる範囲)

・銃所持の動機
・欲しい銃の種類
・どこの射撃場へ行く予定?
・どのくらいの頻度で?
・トラップ?スキート?
・性格は?
・健康、病気について
・酒を飲む量
・酒を飲んだ時の状態
・タバコは?
・ドラッグは?
・趣味は?
・ギャンブルは?
・借金は?
・訴訟の経験は?
・暴力団について
・犯罪補導歴は?
・職種は?
・職場について
・転職理由
・年収
・貯金額
・一人暮らし?
・子供は?
・家族について
・離婚理由
・元夫について
・ストーカーについて
・DVについて
・引越し理由
・近所でトラブルは?
・ガンロッカーを置く場所は?
・装弾ロッカーを置く場所は?
・親の同意は?
・元夫の連絡先
・職場の連絡先
・緊急連絡先

聞き込み調査について

そして
聞き込み調査の話になる。
対象者はこちらで選ぶことができる。

「まず、前の旦那さんご両親には聞きます。それから家の近所の人3人職場の人2人、ご友人2人ほど選んでもらえますか?」

えっ、ちょっと待って待って。

「引越してきたばかりで近所に知り合い誰もいないですけど!!」

すると
「困ったな。じゃ1人は大家さんか管理人。であと2人は…隣の住人とかどうですか?」

待って待ってイガちゃん!何を言ってるの?
都心のマンションでそういうのありなの?
隣の人知らないし、何て話せばいいの??

「無理ですっ!!」

イガちゃんも分かっていたような顔で

「しょうがないですね。じゃ大家さんか管理人さんだけでいいです。あとは私が直接聞きに行きます

んんん??
いや、待って。直接?イガちゃんが隣の住人にいきなり聞きに行くってこと?

「えっ何て言うんですか?大丈夫なんですか?」

すごく不安になってきた…。

なのにイガちゃんたら
隣のyucoさんが銃を所持しようとしてますがどう思いますか?って聞きますよ

わーーなんてことーー!
私、泣きそうなんですけどーー!

さらに
「あ、大丈夫ですよ。もめごと起きたら困りますよね?なんとかうまく聞くんで…。仕事ですから

この男信用していいのだろうか…。
不安いっぱいのまま
結局イガちゃんの言う通りにすることになった。

「そこは私に任せて、yucoさんは前の旦那さんとご両親にちゃんと話しておいてくださいね。私が電話するってことも」

そうだ、忘れてた…。

そしてこの選ばれたラッキーな人たちの連絡先を書いて渡し、

「いつ電話するんですか?結果はいつ頃になるんですか?」
と一応聞いておく。

「電話は今月末くらいかな?調査は2カ月くらいかかると思うので4月中には結果連絡できると思います」
と言われる。

2カ月もかかるなんて!
噂によれば東京は厳しくて時間もかかるとか。

と、まあこんな具合で面談は約1時間ほどで終了。
モヤモヤ感は拭えないがとりあえず申請終了ー。

外に出ると、
なんて青い空!
久々のシャバの空気だぜ!!

長〜い一日が終わった。

続く…

次回「銃砲所持許可への道【その9】身辺調査とその後